肋骨骨折

接骨院に多く来院される骨折の中に肋骨骨折(ろっこつこっせつ)があります。

いわゆる『あばら骨』の骨折です。

肋骨骨折は、転んだりぶつけたりなどの外からの力によって起こすことも多いですが、
意外と、スポーツやくしゃみなどの自分の力で骨折を起こしてしまうことも多いのです。

肋骨は骨の中でも非常に薄っぺらく、繰り返しの力によって骨折を起こしてしまうこともあります。

高齢者の方で骨粗鬆症(こつそしょうしょう)があったりなどして起こすことも多いのですが、若い筋肉のあるかたでも起こし、患者さんの年齢層が幅広いです。

ぶつけて起こすことはいろいろな場面で起こりますが、スポーツではゴルフなどの身体をねじるスポーツで多く起こします。最近ではマラソンのしすぎで肋骨骨折を起こしたというかたがいらっしゃいました。

このマラソンをして骨折を起こした患者さんがいらしたときは、私は発生機転から肋骨骨折と見抜くことができず、症状がよくならない患者さんが自身で整形外科を受診し骨折が明らかになったという私の失敗談です。

あとはくしゃみやせきのしすぎで起こすこともあります。
以前、当院のスタッフで花粉症にがひどくくしゃみをし続けて肋骨骨折を起こした人がいました。
それくらいくしゃみやせきというのは力が入り、肋骨に負担をかけます。

最近問題になっているのは、接骨院やクイックマッサージなどによってマッサージを受けたことによって肋骨骨折を起こしてしまうケースです。
先ほどの高齢者の骨粗鬆症のかたは背中などを強く押されただけで肋骨骨折を起こしてしまうことがあります。

このような発生機転で肋骨骨折を起こします。

症状は、胸の痛みが特徴です。深呼吸時の痛み、くしゃみやせきの痛み、寝たり起きたりしたときの痛みがでます。
※肋骨骨折は、痛めてすぐはそこまでの痛みでなくても1週間くらいかけて徐々に痛くなることが多々あります。ですからぶつけるなどしてからしばらくして来院されることも多いです。

肋骨は全部で12本あり、背骨と胸骨(きょうこつ)という胸の骨と一緒に胸郭(きょうかく)と言われる籠のような上半身の骨格を作ります。
この胸郭は息を吸うとふくらみ、息を吐くと小さくなります。
大きく息をすったとき、胸がふくらみますよね?これは肺に空気が入り、肺がふくらんでおこります。

ですから肋骨骨折を起こしていると、胸郭がふくらむ、つまり大きく息を吸うと肋骨の折れた部分に負担がかかり痛みがでます。
※症状が強いと軽く息を吸っただけでも痛みがでることがあります。

肋骨骨折の治療は非常にシンプルで、
先ほど説明した胸郭がふくらまないようにバストバンドと呼ばれるコルセットくらいの大きさのものを胸に巻きます。
基本的にはこれだけでも治療になります。

骨にヒビが入る程度なら、極端な話しほっといてもよくはなります。
ですがヒビも骨折です。当然痛みはありますし、このバンドを巻くことで治療期間をだんぜん短くすることができます。

このバンドを巻くときのポイントは、息を完全に吐いたときに巻きます。

先ほどの胸郭が一番小さくなった状態で固定することで、呼吸時の痛みを軽減することができ、
なおかつ骨の折れた部分をくっつけておくことで治療期間を短くすることができるのです。

肋骨骨折には電気治療も非常に有効です。
ですからバンドを巻くだけでなく来院し、電気治療を受けることも患者さんには勧めます。

このような治療を3~4週間続けることで肋骨骨折はよくなります。

これから花粉症の季節になりますし、春になればスポーツなどに出かける方も多いでしょう!
はりきりすぎて、気づいたら『呼吸すると胸が痛い!』なんてなっていたらこの話しを思い出してください。

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